カウンセリングは少しずつ進んでいきます。

カウンセラーと話しているうちに、今の自分が不要になった考え方の癖のようなものがいくつかわかってきます。

今はこんな風に考える癖がどんなふうに変わったら楽になる気がするか。

一度のカウンセリングでは一つの考え方の癖について扱っていくのです。

 

カウンセリングの効果がわかってくると、あれもこれもと欲張りたくなりますが、一度のカウンセリングでは一つのことしか扱いません。最初は一度にたくさん変わりたい気がしていましたが、今となっては一つずつ扱うことで効果がどんなふうに自分に出ているかがわかりやすいことに気が付きました。

 

女性である自分を受け入れた後の変化は目に見えて大きなものでした。おしゃれをするのがとっても楽しくなりました。

そういえば、ずっと長くしていた髪をバッサリ切りました。女性でいるためには長い髪でいなければいけない気がしていました。

そして女性であることを受け入れると、男性と接するときに不自然な感じがない事に気が付きました。美容院や病院で担当が女性であることにこだわらなくなりました。意識しなくても自然に自分や周囲の性を受け入れているといえばいいのかもしれません。

カウンセリングごとに変化を自覚できました。

 

カウンセリングでは今まで蓋をしていた無意識の中にある感覚を扱うので、時には感情が大きく動くこともあります。

その時にはたくさん泣いたり、とても腹が立ったり、嫌な気持ちを味わうこともあるかもしれません。だけど、守られた空間で思う存分に嫌な気持を感じた後は、なぜかすっきりするのです。考え方の癖があるように、感じ方にもそれぞれの癖があり、苦手な感覚や感じないようにしてきた感覚にも、それぞれの個性というか癖のようなものがあります。

苦手な感情を感じていくうちに、だんだんと心の中が整理されていくような感じがありました。

そうやって定期的にカウンセリングを受けていくうちに、少しずつ自分の心がゆるんでいくのがわかりました。

同じ家で同じ家族と過ごし同じ会社で同じ同僚と過ごす日々がまるで新しい生活のように感じることもありました。

 

物事を理解するときに、頭ではわかっているけれど・・・と前置きをしたくなる感覚はありませんか?

後に続くのは、なかなか思い通りにはならない、そうそう望んだ通りにはならない、そんな感じでしょうか。

それが、頭でわかっていることはそのまま行動や反応で表現できる感じなのです。

ちょっとしたとき、たとえば友人にメールを送る時、職場で上司とのやり取り、家族との日常会話においても使う言葉が変わってきたことに気が付きました。簡単にいうと、やり取りがシンプルになった感じです。

結果を気にするあまりあれこれ考えすぎていたのが、いろんな場面で結果を受け入れることができるようになりました。

結果が自分の価値と直結しないというか、それは単なる結果だという気持ちです。

回りくどい言い方や、本音じゃない言葉を使わなくなったおかげで、かえって物事がうまく伝わるようになりその結果は以前より好ましいことが多くなりました。

 

自分の考え方の癖が変わるだけで、こんなに世の中が変わって見えるのかと驚き、そしてそれはとても心地よいものでした。